人間科学部

2年生 「心理学実験」(両側性転移)

後期「心理学実験」では、4つのテーマについてグループにわかれて調査や実験の実習を順番に行います。
1クラスあたり10数人で、換気や消毒など新型コロナの感染対策に配慮しながら実習を行っています。

皆さん一生懸命取り組んでいるご様子です。
心理学実験は、心理学の簡単な実験や調査の実施体験をすることで、心理学の研究方法を実際的に学び、理解を深める授業です。
卒業研究を行う力を身に付けたり、心理学の専門家として働くための基礎的な知識と経験を養ったりすることができます。

このクラスは「両側性転移」の実験を行いました。
両側性転移は、簡単に言えば、片方の手(例えば左手)で練習することが、練習していないもう片方の手(右手)の練習にもなる、という現象です。
 その現象を、鏡映描写(きょうえいびょうしゃ)課題を使って確かめています。鏡映描写課題は、2本の線で描かれた星型図形の2本線の間を、はみ出さないように、できるだけ速く、図形に沿って鉛筆でなぞる課題です。
 それだけなら簡単ですが、手元を黒い板で隠して、鏡に映った図形を見ながら図形をなぞるので、正確になぞるのが難しくなっています。それでも、練習するほど速く正確に手を動かせるようになります。しかも、例えば左手で練習すると、練習していなかった右手にも左手の練習効果が移って、右手でも速く正確に手を動かせるようになります。
 それが両側性転移の効果です。