人間科学部

実習の様子:土壌生物の生息場所の調査をしています【保全生態学研究室】

1年生で履修する環境科学基礎実習の一部を昨年に引き続き紹介します。

保全生態学研究室 髙橋教授担当の授業では、いつも土壌生物の生息場所について調査しています。
学内の比較的日陰の場所で調査地を数カ所決め、各地点の土壌水分量・pHを測定しておき、土を採集します。
この数年は、谷門の森で採集しています。

土は、ツルグレン装置に入れて1日置きます。
土壌生物は、光・熱・乾燥を苦手としますので、装置の電気をつけると、段々と土の下の方へ潜ろうとします。
土を入れる部分の底は網目状になっており、土壌生物はやがて落ちてしまいます。
そこで、装置の下にエタノール入りシャーレを設置しておくと、土壌生物を採集することができます。
翌週、どのような土壌生物が採集できたかを確認するために、図鑑と実体顕微鏡を使用して分類します。

今回の実習では、ダニやトビムシ、カニムシなど全目数:43、全個体数:270 の土壌生物が確認できました!
例年より多くのカニムシが採集できました。

これらのデータと事前に調べておいた水分量・pHの値を元に土壌生物の生息条件を考察し、レポートを作成します。
調査前の仮説と自分たちのデータを比較し、仮説が正しかったかどうかを確認していきます。

後期にもなると実習に慣れてきたのか、近くの班とたくさん意見交換をしていました。

実体顕微鏡で観察中
カニムシ

この時期に、実験室から見える紅葉の景色はとても綺麗ですよ♪