人間科学部

保全生態学研究室

髙橋 大輔教授

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  • 生物多様性
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  • 里山景観
  • 行動生態学
  • 保全生態学

 人間の暮らしは生態系がうみだす様々な恵みである生態系サービスに支えられています。その生態系サービスの基盤となる生物多様性を保全するために、生態学領域の研究を行います。具体的には、兵庫県の淡水域や里山をフィールドに、魚類や水生昆虫をはじめ様々な動物を対象として、繁殖行動や生活史、生息場所の利用パターンなどその生態を明らかにしつつ、地域における生物多様性の現状や具体的な保全策について検討します。

 生態系サービスとは、生態系がうみだす様々な恵みのことを指す言葉です。人間の暮らしはこの生態系サービスにより成り立っています。私たちが生態系サービスを利用し続けるためには、豊かな生物多様性を保つことが必要です。現在、人間の社会活動による生態系の改変などを通して、生物多様性が低下し、生態系サービスの劣化が進んでいます。本研究室では、兵庫県内の河川や湖沼、里山などをフィールドに、そこに暮らす動物の生態を詳しく調べながら、地域における生物多様性の現状や具体的な保全策について検討することを目的とした研究を行っています。

 私自身は、これまで川や湖にすむ淡水魚を中心とした水生動物や、水域と陸域の境界である移行帯にすむ陸生動物の生態を明らかにするために、その繁殖行動や生活史、生息場所の利用パターン、水生動物と陸生動物との捕食-被食を介した生物間相互作用などを、フィールドワークと室内実験を通して研究してきました。

 身近な生き物を対象とした生態学的研究を通して、生き物の興味深い振る舞いがどのように進化してきたのかを考えながら、人間の社会を発展させつつ、生き物たちの暮らしも守り、豊かな生物多様性を次世代に残すことに役立つ研究を、学生たちと進めています。

髙橋 大輔 教授 TAKAHASHI Daisuke
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大阪市立大学大学院理学研究科後期博士課程生物地球系修了、長野大学環境ツーリズム学部教授
を経て現職に至る

専門分野     動物生態学

学位       博士(理学)

研究室      デフォレスト館 322号室

オフィスアワー  水曜日 11:00~12:00

メールアドレス  d-takahashi@mail.kobe-c.ac.jp

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【受験生の方へ】

 私たちの身の回りには様々な生き物が生活していますが、その生態がよく分かっていない種が意外とたくさんいます。ありふれた生き物だからといって見過ごさずに丁寧に調べてみると、ユニークで興味深い生態をもっていることがわかり、驚くこともしばしばです。このような生き物たちの面白い生態を「発見」しながら、その多様性を守るための研究に一緒に取り組んでみませんか?