人間科学部

本学の研究所助成を受けて特別講演会 「地域における養育者支援の新たなビジョン」を開催しました!

7月31日(日)13時30分~17時、「PCIT&CARE関西研究会」特別講演会を、本学研究所助成金「地域貢献・活性化のための補助」を得て(研究代表者:國吉知子人間科学部教授)、西宮市大学交流センターにて開催しました!

特別講師に日本PCIT研修センター長の加茂登志子先生を東京からお迎えし、地域における今後の養育者支援のあり方について具体的なお話を伺い、関西における実際的な問題についてディスカッションする機会を持ちました。このように対面による研究会は2年ぶりということもあり、大変活発な意見交換の場となりました。

PCIT(親子相互交流療法)とは、米国で開発された遊戯療法と行動療法を組み合わせた、子どもの問題行動を改善する養育者支援のためのエビデンスベースドセラピーで、虐待防止も含め、米国心理学会でも推奨され、世界中で高い効果を挙げている心理療法です。CARE(子どもとおとなの絆を深めるプログラム)は、PCITなどをベースに開発された、子どもと良い関係を築くためのコミュニケーションスキルを学ぶペアレンティングプログラムで、どちらも2008年に日本に導入され、児童相談所をはじめ全国で展開され、近年特に注目されています。関西地域における、より良い養育者支援の一助としてPCITとCAREの今後の展開が急務となっており、今回の特別講演会は、その解決の糸口として企画されました。

「PCIT&CARE関西研究会」は関西のPCITとCARE実践者による、養育者支援を目的とした地域貢献のための相互交流ネットワークで、國吉教授が2019年に立ち上げ、主宰・企画運営しています。また、関西研究会には本学大学院修了生でPCITやCAREを実践している心理師も数多く所属しており、本学出身の心理師にとって良い卒後研修の場にもなっています。

今回の特別講演会には24名の実践家が参加しましたが、参加者の満足度も極めて高く、今後の関西における実効的な養育者支援への大きな示唆を得る貴重な会となりました。このように本学では、地域のニーズにそった地域貢献のための活動も積極的にサポートしています。